2024.10.10
やる気スイッチを押す方法【応用編】
皆さま、こんにちは。
リクルートブログをお読みいただきありがとうございます。
事業戦略部の池口と申します。
前回はやる気スイッチを押す方法【基本編】をご紹介しました。
本日はさらにもう1ステップ進んだ内容をご紹介させていただきます。
前回の1分間マネジャーのシリーズ『1分間リーダーシップ』です。
組織のリーダーだけでなく、後輩(Dress the Lifeでは妹など)のサポートにも役立つスキルが載っています。
1分間リーダーシップのスキルは『シチュエーショナル(状況対応型)リーダーシップ』です。
「SLⅡ理論®」という呼び方もされます。
Ⅱなのは、1960年代に開発されたSL理論をより精緻化してSLⅡとして発展させているためです。
簡単に表現すると「メンバーの状況(能力やモチベーション)に合わせて、指導する側が対応方法を変えていく」ためのスキルです。
本には「同じ人でも、仕事が違えば、違ったやり方を。」とあります。
メンバーそれぞれに得意不得意があるので「得意な業務と不得意な業務では接し方を変えよう」ということです。
メンバーの状況とは、以下の4パターンに分類されます。
【分類】(発達レベルと呼ぶ)
① D1:スキルは持っていないが モチベーションが高い状態
…意欲はあるが業務においては初心者、新人さんの時期です。
② D2:スキルは習得しつつあるが、 モチベーションが下がってきた状態
…業務を覚え始めてきたが、思ったより進捗せずがっかりしたり焦ったりしてきている時期です。
自分の成長を実感できず、このままで大丈夫だろうか?など不安になった経験が皆さんもあるのではないでしょうか。
③ D3:スキルは習得してきているが、 モチベーションが不安定な状態
…業務において一定の実績や経験があるが、独力でやっていけるかは自信のない時期です。
業務に慣れてきて目新しさがなく、やる気をなくしている場合もあるかもしれません。
④ D4:スキルが十分備わっていて、 モチベーションも高く保てている状態
…業務における実績や経験を自覚していて、自信を持って業務にあたっている時期です。
成功体験を積み重ね、自己効力感があがった状態と言えるでしょう。(自己効力感、大切ですね!)
この4パターンのメンバーに対して、4パターンの対応を行うのがSLⅡ理論です。
【対応スタイル】
① 指示型(指示的な行動が多く、支援的な行動は少なめ)←D1、新しいことをどんどん学んでもらう
②コーチ型(指示的な行動と支援的な行動どちらも使う)←D2、意思決定プロセスにも参加してもらい自信をつけていく
③支援型(指示的な行動は少なく、支援的な行動が多い)←D3、スキルはあるので業務に対する動機付けや自信を増やす
④委任型(指示的な行動は少なく、支援的な行動も少ない)←D4、任せられることは本人に任せて、何かあれば助ける
ここで重要なのは、「この業務においてあなたなこのレベルだから、私はこのスタンスを取りますね」と合意形成をすることです。
それがないと、指導する側は「このメンバーはもう一人前だから委任型で行こう」と思っていても、
メンバー本人は「まだ自信がなくてもっとアドバイスが欲しいのに…」といったズレが生じてしまうためです。
例えば自分は業務に十分な自信があるのに(D4と自覚している)、
上司が指示型スタイルでいちいち細かく業務に口出しされると、イライラしますよね…?
そして状況を見極めるためには、相手をしっかり観察して理解することが欠かせません。
そもそも1on1のような対話の機会が少なかったり、メンバーの状態を見られていなければ、
相手の把握も対応スタイルの的確な使い分けもできないわけです。
ここまでの内容で「指導するのって大変だな…」「SLⅡ理論は難しそうだな…」など思われる方もいらっしゃると思うのですが、
チームの皆さんがD4のレベルになったとしたら、どうでしょうか。
各メンバーがスキルと自信を持って、モチベーション高く業務にあたってくれたら、リーダーの仕事はとても少なくなります。
各メンバーが活躍してチーム全体がメンバー一人ずつの成長を助ける仕組みであれば、その組織は素晴らしい成果を出していることでしょう。
今回ご紹介したのは本の中のSLⅡ理論の一部で、まだまだ活用できるスキルが含まれています。
ご興味ある方はぜひご一読ください。
物語形式なのでとても読みやすく、具体的な例が出ているのでより理解が深まると思います。
組織、チームでは『人』がとても大切です。
そして『成長を実感できること』がメンバー一人一人の人生を彩るための大切な要素です。
ぜひ皆さん自身と皆さんの周囲の方々の人生を彩るために、様々な「やる気スイッチを押すスキル」を活用していただけると幸いです。
~福岡・熊本エリアの中途採用強化中!~
8月は4回開催予定ですので。ぜひご都合に合わせてご参加ください!
ブライダル業界の特徴や営業スタイルについて 知りたい方はまずはこちらにご参加ください。
スタイリストの仕事内容をより具体的に体験してみたい方におすすめの内容です。